「シルバーパス」とは、東京都に在住する70歳以上のシニアが都バスや都内を走る私鉄バス、都電、都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーを格安に利用できるパスである。70歳の誕生日を迎えると、年間2万510円(扶養家族、税金を払っていない人は1万225円)でこのパスを買い利用することができる。
JRや私鉄や東京メトロの電車で用が足りる人にはあまり利用価値がないが、私の場合は都営線、都営バス、私鉄バスを乗り継ぐと殆どすべての用が足りるので大変重宝している。
シニアが進んで外出することにより、寝たきりになったり「認知症」になったり、要介護に入る時期を少しでも遅らせ、減らし、その結果、高額な老人医療費が減るようにと導入されたのが、この「シルバーパス」である。そのせいか昼間の電車やバスは殆どシニア層で一杯である。目前に迫るわが国の「超高齢化社会」を日毎に痛感する機会でもある。
それぞれの行く先は病院、デパート、観劇、音楽会、博物館、美術館、都内観光等々と様々であり、実に多くの人が活用している。バス停などで見知らぬ者同士で時の話題に話が弾むこともしばしばである。又、このパスを有効に使うべく時間をかけて迂回する人も多い。新しい路線を見つけた時など嬉しくなって誰かに話したくなる程だ。初めて乗る路線の車窓から流れゆく東京の街並みを眺めるのも楽しみである。
時間にゆとりのあるシニア達が沢山街中に出て、美味しいものを食べ、行きたいところに行き、会いたい人に会うのは、ひいては東京を元気にする源だと思うし、東京が元気になれば日本も元気になろうというものである。
「シルバーパスよ、ありがとう」と言いたいのは、きっと私だけではあるまい。
(品川区/A・N)
posted by 1039 at 10:21| 東京 ☀|
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●愛用の道具に…ありがとう
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