先日、ある車のイベントの会場で1956年式トヨタクラウンのミニカーをみつけました。
私にとってこの車の写真は子供の頃から父のトロフィーの横に飾ってあったのでどこか懐かしく思えたものです。
「もうすぐ父の誕生日だし、プレゼントにしよう。」
私は買って帰りました。
誕生日の当日、父に手渡すと目に涙をいっぱい浮かべて喜んでくれました。
そして思い出を語ってくれました。
「俺はね、あの車をもらった時、運転免許が無かったんだ。
親父が病気で寝込んでたから家族7人を面倒みなくてはいけなくて、免許どころではなかったよ。」
「4人の兄弟を学校に行かせて仕送りするのは、当時のプロ野球選手の年俸ではきつかったなあ・・・。今の選手ほど優遇されてなかったからね。
俺のすぐ下の弟が大学生でね何かと金がかかったものだよ。でも弟には免許を取らせてあったんだよ。」
「そこで俺は作曲家の吉田正先生にお願いして弟を車持ち込みでアルバイトの運転手にしてもらったんだよ。
そのおかげであいつは大学を卒業して大手の企業にも就職出来たんだ。」
と悲しそうにミニカーをみつめて話しました。
その叔父も祖父と同じ病気で倒れ今から25年前に他界してしまいました。その後、叔母や従兄弟とは縁が切れてしまいました。
その叔父は祖父母と一緒に父が購入したお墓に眠っています。
先日、久しぶりに叔母と従姉妹から連絡が来ました。叔母も未だ貧困と争いで苦労しているそうです。
私は我々一族があるのは父や祖父母の徳のおかげさまだなって思うんです。
祖父母とともに眠る叔父の墓参りをするたびに「兄貴ありがとう・・。」という叔父の声が聞こえるような気がします。
心から叔母達も感謝して生きる事が出来、幸せになれるよう私も父も心から祈っています。
(ありがとう不動産 豊田 泰由)
posted by 1039 at 19:11| 東京 ☀|
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●兄弟姉妹に…ありがとう
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